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2006年5月 3日 (水)
退職者の10人に8人がこれからも働きたいと思い、1人は起業を目指している
2007年度から団塊世代(1947年から1951年生まれ)の大量退職者約332万人を出し、経済波及効果は15兆円にも達し、団塊世代で勤続20年以上の正規就労者の平均退職金は2380万円、日本全体では30兆円になると予想されています。お金は使ってしまえばなくなるので、80%の方は働こうと思っていますし、10%の方はこれまでのキャリアを活かして起業することを考えています。人脈もあり、経験豊富な退職者が転職先を探してもなかなか見つからないので、起業家を目指すのは自然の流れです。
日本では会計知識のない経営者が多いので、しっかりと会計、税務、会社法など、企業家としての実務の基礎知識を身につけてください。損益計算書に見られる5つの利益の違いについて勉強してみましょう。会社は商品を売って売上高を記帳します。売上や稼ぎ、年商とも言われますが、これは実際の儲けではありません。売上高から売上原価(売上高に相当する仕入高)=期首棚卸高+当期商品仕入高ー期末商品棚卸高を差し引いたものを売上総利益といいます。
さらに、販売費とも一般管理費ともいわれる経費(コスト)を差し引きます。一般管理費とは人件費や旅費、光熱費や家賃、販促費や運送費など会社が日常使う費用です。営業利益=売上総利益ー一般管理費 これが二つ目の利益で、損益計算書ではここがもっとも重要な利益です。この営業利益率=営業利益÷売上高×100%が少なければ働いているわりには儲からない会社だということになります。最低でも銀行の借入利息分は確保していなければなりません。
さらに、営業利益から営業外損益を差し引いたものを経常利益といいます。営業外損益とは財務活動で発生した費用や収益のことで借金の返済利息(支払利息)、金融機関預金に対する受取利息、株や投資信託などの売却損益で、ほとんどの企業では多額の借金をしていますのでマイナスになります。経常利益=営業利益ー営業外損益 ですが、財務担当者がしっかりしていればかなりの利益を出してくれますので、経常利益は営業利益を上回りますが、企業は本業で稼ぐのがいちばんです。
さらに、経常利益から特別損益を差し引いたものが税引前当期純利益です。特別損益とは、主に固定資産の売却損益です。バブルの頃は経営者が銀行員に説得されて多額の借り入れをして不動産購入に走りました。僕の友人も14億円の借り入れをしてオフィスビルを購入しました。しかし、バブル崩壊で不動産価格は下落し、買い手が付かない状態が続き、倒産しましたが、倒産しないまでもバカ安で売却して多額の負債を抱え込んだのです。これなど、まさに特別損失です。税引前当期純利益=経常利益ー特別損失となります。
最後の利益は当期純利益で、これは税引前当期純利益から法人税など(約45%)を差し引いたものです。当期純利益=税引前当期純利益ー法人税等 つまり、5つの利益とは、売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益の順に低くなっていくのが普通です。ここに5つのコスト(売上原価、一般管理費、営業外損益、特別損益、法人税等)が差し引かれています。当期純利益が再投資の原資となり、個人では節約して貯金するのと同じです。
こうしたことが書かれているのが、損益計算書で、1年間でどのように会社が働いてきたのかが分かるようになっています。財務基盤の強化とは当期純利益をたくさん出して、内部留保金を積み上げて下さいということになります。経営者の中には節税だといっては、不動産、高級社用車、自社ビル、・・・どんどん利益を使ってしまう方がいます。このときは、収益を生まない固定資産の増加が著しいので貸借対照表を見ていれば、危ない会社だと分かります。


